2016.3.11fri-13sun Kamoe Art Center /Hamamatsu SHIZUOKA
[展覧会に添えた言葉]

壊れ、役目を終え、意味を失ったモノ。この世から消えてしまう寸前のモノを拾い上げ、集積させ、作品をつくっています。
 この作品「みなすくうあみ」はたくさんの方々からいらなくなったひも状のモノをいただき、制作しました。
「結ぶ」という行為だけでひたすら繋いでいったこの作品は、かつて託されていた意味を越えて、大きなひとつの“あみ”になりました。真っ直ぐ伸びたり、複雑に絡まる様子がまるで社会の縮図のように感じられ、無意識に選び取った1本1本がその先を繋ぐための、なくてはならないひとつのように思え、不思議な気持ちになります。
 今日3月11日、東日本大震災からちょうど5年が経ちました。この「みなすくうあみ」が、宇宙大に伸びて、希望も絶望もみんな掬いとって欲しい。掬ったものをまたみんなで分かち合いたい…そんな思いをこめました。
縁あって集まったたくさんのヒモが、ここにひとつに繋がったことに感謝します。素材を快く提供してくださった皆さん、足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。
「みなすくうあみ」 variable size / / mixed media / 2016
日が沈んでからの展示風景
上から撮影
「one and piece」 mixed media , acrylic case / 2016
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